潜龍鍼師

WEBから鍼灸へ変えた話

チャリ旅行記 日本縦断編 その2

2001/9/14 斐川 => 鳥取 158km

朝一からケツが痛い。体力は戻っていたが、痛くて座ってこぐのは難しくて、
もどかしかった。ほか弁のビーフ100円引きはなかった。残念。。
やっぱ地域限定なわけね。
そんでもって、雨もぱらぱらしてきた。昼ぐらいにローソンの前でうとうとと寝ていた
道は山口県よりもずーっと平坦で走り易いはずなのに。
途中またチャリダーに会った。これから向かう坂にやられたらしい。
道の駅:赤碕ポートにて。
にしても今日は疲れた。体はガタガタ。相当眠いし。
コインランドリーを使ってみたが、金の浪費だった。
乾燥機使ったのに、ぜんぜん乾燥されてない。
しかし、飯はうまかった。というか食いすぎ。
サイドミラーつけてみた。バッチり後ろが丸見え、こりゃえーわ。


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2001/9/15 鳥取 => 丹後大宮 169km

今日はいい日だった。一日中雨だったけど、朝一コンビニのトイレに駆け込んだ。
ぎりセーフ。鳥取砂丘はゲレンデみたいなでかさだ。初めて日本最大の砂丘を見た。
朝から雨がじゃーじゃー降っていて、砂丘に川ができていく様子がわかる。
あたかもミニチュア版の大自然を見ているみたい。
あまりに雨が土砂降りだったので豊岡で銭湯に入った。
その名も京極湯。いかにも下町の銭湯という感じ。
こういう時にああ旅だなと感じる。
ガラガラっと引き戸を開けると、牛乳瓶の底みたいなメガネをした番頭がいた。
中に入ると、ライオンの口からどぼどぼと熱いお湯が流れ出てきている。
はぁ〜極楽じゃ〜。たまらん。
そうこうしているうちにヤクザ登場。親分とその子分2人。
もんもんガッツししょって、いかにもそっち系ですわっちゅう物言い。
いったいどこまでべたべたなんだか。フルコースかよ、俺はもう満腹だってーの。
古きよき風情ある日本の文化はぜひ維持していってほしい。
世界のどこを探してもこういう雰囲気のとこはまずないなー。


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2001/9/16 丹後大宮 => 大飯 73km

朝置きてバックがない!
置き引き初体験!!
しかし、とられたのはバック2つのうちの1つ。
しかも中身は、汗にまみれた下着類。ざまーミロだヴォーケとか思ったが、
実は精神的に結構ショック。誰かが誰かのモノを掠め取るなんて。
そもそも昨日の夜を振り返ってみると、
そういえば、駅に着いたときにベンチのとこにヤンキーカップルがいた。
でも、まあいいかと思ってちょっと彼らと話し始めたら、
彼の武勇伝※をたっぷりと聞かされて、その後やっと彼らは去っていった。
寝たときに下着の入ったバッグはちょっと離れたとこにおいてあった。
だから、ヤンキーが戻ってきて盗って行ったか、
他の誰かが深夜に盗っていったか。
ま、いずれにせよ日本でも置き引きぐらい簡単に起きるみたい。


結局この日は、置き引きのダメージでやる気がまったく起きず、
宮津湾でヨット(470とスナイプ)が浮かんでいたから、
自然と眺めていた。いや正確には、
どっちが伸びるかとか風はどっちがいいかな?とか読んでいたんだろう。
そうやってヨットの事を考えていると自然と心が落ち着いてくる。
ホテルみたいな建物に田舎の銭湯があったので、どっかりと風呂に浸かった。
この日はどうも癒される日のようだ。


※彼は三兄弟の末っ子だが一番の暴れん坊。
親父は親父でまたヤクザみたいな感じ。
そんでその親父から引き継いだ血塗られた木刀みたいなものがあって、
それで何十人も相手にぼこぼこにしたとかそんなような話。



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2001/9/17 大飯 => 横山 230km

この日は前日にやる気がなかった分だけ、反動でよくこいだと思う。
そして平坦な道が多かったのも後押ししている。
時間さえかければ、どんだけでも前に進んでいける気がした。
だからとにかく時間をかせいだ。
AM7:00〜AM1:00 18時間こいだ。
おそらく自分の人生でも最長になるかもしれない。
一日でやるんじゃなくて、続いている旅の中での記録だから、
それなりに自分でも満足かも。
この日衝撃だったことは、トンネルで結構下りがきつく、
後ろからトレーラーが迫ってくる。
地面には金属の側溝が。やばっと思った瞬間こけた。
この瞬間マジ死んだと思った。
次に来るトラックの衝撃をイメージした。
つぶれるとはどんな感じだろうかとも。瞬時にイメージが駆け抜けた。
しかし来なかった。トラックは避けていった。
こうして自分は今も生きている。



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2001/9/18 横山 => 市振 100Km

今日は2回もパンクった。
コンスタントにがんがん走れないとこがまた旅っぽい。
一回目のパンクを直したが、最後空気入れを抜くとき失敗して芯を折った。
魚津のチャリ屋で新しいチューブを買ったが、
どうもチューブの太さが違ったらしくて再度パンクした。
うまくはいかのですのん。記録の次の日は休息日と決まっているのか。
まあでも昨日の疲労がずしっと重くのしかかってきている。
無理は禁物だ。なにせ北海道はまだまだだ。
風は珍しく追い風。こいでいないわりに伸びてくれた。
この日は道の駅市振で寝る。
コンビニのおばはん(ヨットハーバーのおばちゃんI村さん似のコワソーな感じ)から聞いたのは、
その昔関所があって、難所でもあるそうだ。
まあ関所なんてせき止めやすいところに作るんだろうね。



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2001/9/19 市振 => 柏崎 100Km

朝一難所の"親不知 子不知"に行った。
確かに地形は崖になっていて、やばいが道的には、
歩道がなくトラックがばんばん飛ばすのでそっちの方が怖かった。
途中から歩行者用の道に入っていったら、雨が急に降ってきて最悪!!
しかもリュックの中はビニールに包んでなくて、
地図とか早急にカッパで覆ってかばうように休憩所に駆け込んだ。
雨が止む気配がないので、仕方なくそのまま走り出した。
難所を越えたとこで、道の駅があり、そこでチャリダーと会った。
彼は北海道を回って、京都に帰るとこらしい。
糸魚川のとこでまたパンクった。
なかなか進めないなー。
徐々に雨が止んでくる。北の方はどうやら降っていないらしい。
結構場所によって違うものだなと。
チャリ屋探しをまたする。そのいい方法を見つけた。
本屋でサイクル雑誌を見ると、
どっかに町のチャリ屋が乗っているから、
そこに行けば確実にチャリ屋にたどり着ける。
人に聞いたり、適当にうろうろしていると時間が取られるだけ。
この日に走った道路の中でも、久比岐自動車道という全長20kmぐらいの道を走った。
ここはマジで日本でNo1じゃないだろうか。
だってチャリのためのトンネルがあるぐらいだし。
ここの村長は間違いなくチャリオタクとみた。
完全に歩道と車道から隔離されて、自転車のための自転車道
こんな道が増えたら、渋滞緩和とか省エネとか運動不足が一気に解消されるだろう。
高速道路はもうええねん。これからの時代は高速自転車道の時代やわ。



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2001/9/20 柏崎 => 笹川流れ 172Km

今日は終始向かい風やった。最悪だぜんぜん進まねー。
海から風が吹き込んでくる。こぎ方をちょっと変えてみて、
重いギアで筋肉に負担がかかるようにしたら結構いい感じだったが、
後で疲労がたまってきて、力が入らなくなった。
とあるコンビにでサンドイッチを買ったら、
近所のおばちゃんがわらわら集まってきて
一杯もらった。コーヒーと茶とするめになったタコ、海苔ももらった。
どんだけもらっとるちゅうの。



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2001/9/21 笹川流れ => 道川 160km

ラジオが欲しくなってきた。
なんともずーとひたすらこいでばっかいると暇だ。
そろそろ緯度が上がりだしてきて、気温が下がり始めているのと、
天候によるのもある。朝は10度を割っているだろう。
朝、酒田の町に入ってきたときぱらぱらしていた雨が、一変して土砂降りになった。
この時、最上川を横断して橋の上だったので、避難するまでにだいぶ濡れた。
しかもこの前線通過に伴い、気温が一気に落ちた。もう心身共にやられまくって、
どっかのスーパーに避難したはいいが、
寒さとこれからどうしようという先が見えないことから
呆然とそこに30分ぐらいたたずんでいた。
それでも腹は減る。バンバン亭という店で飯を食った。
何がいいかと言うと、ほとんどセルフで自由さが気に入った。
にしても、向かい風とこの寒さは何とかならんのだろうか。



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2001/9/22 道川 => 碇ヶ関 142Km

今日は快晴。朝から放射冷却で一段と冷え込む。
低血圧の自分にはなかなか起きずらくなってくる。
日が昇ってきて何とか暖かくなってきた。
夜走っていると、冷たくて手袋が欲しくなってくる。



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2001/9/23 碇ヶ関 => 函館 50km

とうとう夢にまで見た青森まで来た。
振り返ってみるとたった11日間。やってみればできるものだ。
この時、日本って案外狭いと思った。
とにかくここまで到達して感動したというより、
目の前の北海道が気になって仕方がない。
それだけ、本州は走っていてあんましおもろくなかった。
まあ、前回の屋久島との比較だったので、しかたないわな。
ネタとしてりんごなるものを食してみたが感動なし。
フツーじゃん。。。時期じゃないのか。


フェリー(¥2100)でさくっと函館に渡り、
塩ラーメンを2軒食べた。感想としては、
ただのコンソメスープに麺が浮いているといったもの。
塩で味付けする限り、味に限界があるなと思った。
だって、博多ラーメンのあのコクと味わいには及びもつかない。
あー思い出したら食べたくなってきた。ここまで出前してくれ。


この日はライダーハウス来夢来人(らいむらいと)に泊まった。
居間では10人ぐらいいて焼肉会をしていたから混ぜてもらった。
なんか屋久島で泊まった晴耕雨読みたいな感じ。
やっぱバックパッカーが集まるような宿はこんな風になるんだろうね。
なんかいろんな話をした。中でもはげたおっさんのトークが炸裂していた。
疲れていたせいか、酒の回りも早く一発げろって寝た。



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